昨年放送された映画ドラえもんのHDリマスターで一番驚いたのが『のび太の恐竜』の音声でした。シネテープ素材を使っていてものすごい高音質だったからです。劇場公開時はもちろん、今までテレビ放送でもビデオソフトでも一度も使われたことがなかったのに、今になって突然使われてビックリしました。
音声単独では「ドラマ篇」のLPとカセットでシネテープが使われたこともあったのですが、大幅に内容がカットされたものでしたので、全篇に渡って同作の高音質なサウンドがお披露目されたのは製作以来初めてのことです。
なぜこれまで光学サウンドトラックしか使われていなかったのか実際の理由は謎ですが、恐らくは単に大昔のテレシネをそのまま特に考えもなく使いまわしてきた結果なのでしょう。全く使っていないからといって元素材が無くなったと判断しない方がいいことを改めて思い知りました。
なお『のび太の宇宙開拓史』の方は昔からシネテープだったのになぜか逆に今回のリマスターで光学サウンドトラックになってしまっていたのですが、元素材の問題ではなくあくまでテレビ放送用の未完成状態なのだと思いたいところです。将来的に出るであろうBlu-rayでは改善されていることを望みます。
ついでにこちらが1980年に公開された同年9月に『のび太の恐竜』がテレビで初放送された際の映像です。マスターフィルムがまだ若々しかった頃の新鮮な発色には唯一無二の価値があります。
タイトル画面はこんな感じでした。1980年9月30日放送。3月15日公開で半年後にテレビ放送というのは今の感覚でいえばかなり早い印象ですが、ビデオソフトについて考慮する必要のなかった当時では一般的だったのでしょうか。
CM前にはタイトルが挿入されました。
フィルムチェンジがそのままCM入りのタイミングとなっている例。
