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生意気なブロック

@saucyblock_jp

Published: January 27, 2025
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Fluid - Instadappが構築したDeFiの結晶①🧵 -

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Fluidは融資とDEXの機能を統合したもっとも革新的なプロトコルの一つです。 開発元のInstadapp は5年以上の実績を持つチームです。これまでに、DeFi Degen向けのプラットフォーム「Instadapp Pro」や 、USDCをガスとして利用可能なスマートコントラクトウォレット「Avocado」など、

優れたDeFiプロダクトを展開してきました。 Fluidの設計は、彼らがこれまでのプロダクトに統合・搭載した経験のある主要なDeFi*から得た知見を活しており、FluidはまさにDeFIの結晶です。 *融資プロトコルのAaveやCompound, DEXのUniswapやCurve, DEXアグリゲータの1inch, DAIのMaker...etc

2024年2月のEthereum Mainnet ローンチ後、Fluidは、僅か3ヶ月でTVLは$500 millionを突破。昨年10月に展開されたFluid DEXはEthereum上のDEXとしては最速の72日で取引量 $5 billionをった達成しました。昨年12月登場したETH-USDC PoolはUniswap v2 Poolのパーフォーマンスを一貫して上回っています。

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TVLは、2025年1月27日時点で、1.45 billionを上回っており、週単位で見れば殆どの指標は上向きです。 今後の🧵では、これらがどのように実現されたのか以下の目次に従い数回に分けて説明していきます。

目次 1. LendingとかDEXとかの前提知識 (今回) 2. 断片化を防ぐ流動性レイヤー 3. 高LTV・LTを実現した高効率な清算メカニズム 4. Fluid DEX、x1 → x39の魔法 5. 未定

今回は明日以降のDeFiオタク語りについてきて頂くために重要な前提知識を辞書形式で紹介します。 *誤った説明がある場合は、やさしく指摘してください

前提知識一覧(順不同) Lending, LTV, LT, Liquidation Penalty, AMM, CLAMM, IL, LVR, Rebalance, DEX Aggregator...etc

1. Lending Protocol ここでは過剰担保型の融資プロトコルを説明します。貸し手&借り手がAssetをPoolに入金して、借り手は担保として入金した額を下回る額をpoolから借ります。担保にした資産の価格が下落し借入額を上回った場合に清算されます。

代表的なプロトコルとして、AaveやMorpho, Compuondなど挙げられ。Fluidもこれに含まれます。現在、Lending Protocolのほぼ全てが過剰担保型です。

2. LTV Loan to Valueの略語です。多くのLending Protocolは借入可能額が担保額を下回るようこの値を(100%以下に)設定します。この値が高ければ高いほど、担保として安全であることが読み取れます。別名はCollateral Factorです。以下の式で算出します。 LTV = 借入額 ÷ 担保額 × 100

3. LT Liquidation Thresholdの略語。翻訳すると(たぶん)清算閾値。基本的にはLTV < LT < 100で設定され、LTを超えると清算開始されます。担保資産の価格が下落しLTを超えた場合、清算対象となります。最近は、LTが一点ではなく幅のあるタイプもあります。

4. Liquidation Penalty LTから100%の間で清算を確実に実行するため、清算者(botも含む)に支払うボーナスです。

清算が失敗し担保額が借入額を上回った場合、Lending Protocolには純負債が発生してしまいます。それらを防ぐため、LTV, LT, Liquidation Penaltyの値の設定は非常に重要です。ユーザーは多くの借入が可能で清算がされにくいLTVとLTの値が高くLiquidation Penalty低いプロトコルを好みます。

5. Utilization Rate 資産がどれだけ借り出されてるかの割合です。高いUtilization Rateは高い借入需要を示しており基本的には金利も高くなります。計算式は以下 Utilization Rate(%) = 総借入額 ÷ 総預入額 × 100

ここで軽くAaveのETHを例にこれらの値をみてきましょう。 LTV 80.50%, LT 83.00%, Liquidation Penalty 5%, Utilization Rate 85.28% つまりAaveで 80.5 ドルを借りようと思うと100ドル分のETHを担保として提供する必要があり、担保として提供したETHが96.99ドルを下回ると清算対象となります

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6. AMM Automated Market Makerの略語。DEXが採用する取引メカニズムは大きく2つに区分できる。HypeやDYDXが採用する"Order Books"とUniswapやCurveなどが採用する"AMM"があります。Uniswap V1を例に今回は簡単に説明します。

AMMには、Liquidity Provider(LP, 流動性提者)とTraderがいます。 Liquidity ProviderはTraderが取引したいときにできるよう常に取引ペアのどちらにも流動性を用意します。Order Bookでいう指値と逆指値を入れる存在です。

Uniswap V1の式は以下です。 x × y = k x: Token A y: Token B k: 定数 Token Aが日本円で、Token Bが米ドル、kを15000、手数料 0.1%、Liquidity Providerが1500円と10ドルを流動性提供したと仮定します。

Traderが300円をドルに交換する場合、xの値は1500 + 300で1800になります。 kは定数 15000ですから 1800 × y = 15000 したがって、交換後のyの値は約8.33です。 Traderは、交換前のyの値である10から8.33を引き手数料をLPに支払い残った額、約1.67ドル(正確には1.6653....)を受け取ります。

LPはTraderから取引手数料を受け取るので儲かるという仕組みです。

7. CLAMM Concentrated Liquidity AMMの略語。上記で説明したAMM(x*y=k)の場合、提供された流動性は、0から無限までの価格に凸型で流動性が分布されます。これは、ボラティリティが低い取引ペアの場合(例: USDC-USDT)、使用されない流動性が多く、資本効率が落ちてしまうという欠点があります。

この欠点を避けるために発明されたのがCLAMMです。CLAMMでは、LPが流動性を特定の価格帯に集中させることが可能です。これによって、適切な価格帯の流動性が深まるため取引量も増え手数料収入が上昇します。

8. IL Impermanent Lossの略語。流動性を提供したあと資産が価格変動すると発生する機会損失です。資産をそのまま保有してた場合と比較し計算することができます。

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