Profile picture of sugumatu@初期Bitcoinマイナー

sugumatu@初期Bitcoinマイナー

@sugumatu

Published: March 18, 2025
3
13
125

EthereumのL1とL2の関係は、大都市の交通インフラのようなものです。L1は幹線道路で、すべての取引がここを通過する。しかし、都市が発展し車の数が増えると、渋滞が発生し、通行料(ガス代)が高騰する。①

そこでL2が登場し、高架道路や環状線のように本線の負担を軽減し、取引をスムーズに処理する役割を果たす。でも、現状のL2は、それぞれが独立した交通システムのようなもので、乗り換えもスムーズでない。②

ここで登場するのがAggLayerです。AggLayerは、EthereumのL2だけでなく、EVM互換チェーン、Move系、Cosmos系のブロックチェーンまで統合し、すべてのネットワークをシームレスにつなぐ交通管制センターのような存在になります。③

まるで全国共通のICカードを使えば、鉄道もバスも自由に乗り換えられるように、Ethereumエコシステムだけでなく、異なる技術を持つチェーン同士も一本化することを目指しています。これにより、バラバラだったブロックチェーンの世界が一体化し、Ethereumを中心とした巨大な経済圏が生まれます。④

ETHの成長構造に関して、一部のレポートでは「BaseなどのL2が拡大するとETHの需要が削がれ、価格上昇が抑制される」と主張している。しかし、これはEthereumの経済モデルを誤解した見方です。⑤

L2はEthereumの上に構築されており、最終的なセキュリティや決済はL1であるEthereumが担う。L2が拡大するほどEthereumのエコシステム全体が成長し、L1への手数料収入も増加する。⑥

ETHは単なるガス代ではなく、ステーキング、DeFi、RWA市場の基軸資産として機能し保持され、EIP-1559によるバーン(供給削減)も行われているため、ETHの価値はL2の成長によってむしろ強化されます。⑦

さらに、AggLayerのような統合ソリューションが発展すれば、L2間やEVM互換チェーン、その他のチェーンの流動性と取引がよりスムーズになり、最終的な決済はすべてL1であるEthereumに集まり帰結する。L2やEVM互換チェーンなどが増えれば増えるほど、Ethereumの中心性はより強固なものとなります。⑧

この進化の中で、L2に課税すべきという提言は、まるで新しく整備されたバイパス道路に高額な通行料を課すようなものです。これでは、利用者は回避し、交通が再び幹線道路に集中してしまい、システム全体の効率が低下する原因になりかねません。⑨

そして、これはEthereumのオープンな成長モデルと根本的に矛盾しています。Ethereumは、自由な市場競争のもとで技術革新を促し、誰でも開発・利用できるからこそ成長してきた。もしL2に課税が導入されれば、新規プロジェクトの参入障壁が上がり、イノベーションのスピードが落ちるだろう。⑩

一方で、ETH/BTC比率の低下も議論されている。しかし、この下落の主な要因は、Ethereumの技術的価値の低下ではなく、ETF資金の流入やトランプ大統領の準備金など政治的要因による一時的なBTC偏重傾向だと思う。短期的に資金が集中しやすいだけで、Ethereumの成長性とは関係がないと思う。⑪

Ethereumは、L2の発展とAggLayerの統合によって、これまで以上にスケーラブルで効率的な経済圏を形成していくでしょう。ETH/BTC比率の短期的な変動に一喜一憂するのではなく、この技術的進化がもたらす長期的な価値向上に注目していきたい。⑫

分散型経済は分散型で競争することで発展する。イノベーションは自由な市場の中で生まれ、技術の洗練と最適化は競争を経て実現される。そして、最終的にはそれを統合し、まとめ上げる技術層が問題を解決する。これが本来の分散型経済のあるべき姿だと思います。⑬

Ethereumの強みは、分散型のまま進化し競争し続けることにあります。その競争が生み出す革新こそが、Ethereumが長期的に市場をリードし続ける原動力です。そして、最終的に価値はEthereumに集約されていくでしょう⑭

これは、インターネットの成長と似ています。初期には多様なプロトコルが競争しましたが、最終的にはHTTPやTCP/IPといった標準に集約され、インターネット全体が一つの巨大な経済圏へと統合されました。⑮

同様に、Ethereumも長期的には市場の流動性や経済圏の中核を担い、分散型のまま進化し続けることで、最も重要な価値の集積地点として確立されていくと思います。⑯

Ethereumは単なるオープンソースプロジェクトとして無計画に自由に拡散してきたわけではなく、戦略的にEVM互換性を普及させてきました。⑰

Ethereumの成長の本質は、単に多くのL2やEVM互換チェーンが生まれたことではなく、それらが最終的にEVM互換性を通じてEthereum本体とつながる仕組みが構築されている点にあります。⑱

この流れの中で重要なのが、EVM互換性を持つチェーンが増えるほど、EVM統合によりETHの価値が回収される構造になっていることです。これは、インターネットの標準規格が統一されることで、すべてのサービスが相互接続し、最終的に中心的なプロトコルが求心力と価値を持つのと同じ構造です。⑲

つまり、Ethereumの発展は単なる分散型経済の拡大ではなく、分散と統合のバランスを取りながら、最終的にEthereumが経済圏の中心として価値を回収する構造になっているのです。そう考えるとこの計画は非常に壮大です。⑳

これこそが、Ethereumが他のブロックチェーンと一線を画す理由であり、長期的な価値を持つ要因でもあります。私と投資パートナーがBTCとともにETHを重要視している理由でもあります。㉑

Share this thread

Read on Twitter

View original thread

Navigate thread

1/21