
嶋 航|東南アジア起業奮闘記
@KoShima77680379
なぜ日本人は海外でマネジメントに失敗するのか? 日本人責任者が意気揚々と海外に赴任しては「こんなはずではなかった」と意気消沈するのを多数見てきた。その失敗の理由は語学力でも人間力でもない。↓
それは海外で求められるマネジメントが日本でやってきたマネジメントの延長にないからである。人材マネジメントはマネジメントの対象で大きく分けると、個人のマネジメントと組織のマネジメントに分かれる。↓
「個人マネジメント」とは、リーダーが見れる数名を直接マネジメントすることであり、手法はワンオンワン、手厚いサポート・教育体制、飲みニケーションなどがある。一人ひとりとしっかりコミュニケーションを取り、良い関係性を築きながら個人のやる気とスキルを上げていく。↓
一方、「組織マネジメント」とは文字通り、組織そのものをマネジメントすることであり、個別にカスタマイズ・直接マネジメントなどはしない。具体的な手法は、共通のルール、共通のKPI、共通の評価制度・就業規則などを設定し、組織の基準値を高くを揃えることによって、組織の生産性を上げていく。↓
日本人トップが海外でマネジメントする際はどちらを実施すべきかは、後者の組織マネジメントである。 なぜなら前者の個人マネジメントは海外ではワークしない(従業員数名を除く)。海外では言葉の壁により言いたいことの7割しか伝えられず、前提となる商習慣の違いにより7割しか伝わらない。↓
結果、言いたいことの半分も伝わらない(70%✕70%=49%)。 ゆえに、日本の2倍の時間をマネジメントに充てる必要があるが、日本人トップは様々なミッションを抱えているため、その時間の使い方は現実的ではない。↓
日本人トップがフォーカスすべきは後者の組織マネジメントである。評価制度・就業規則・KPIなど共通ルールを設定することで組織の基準を高く揃える。その基準をベースに採用・教育・評価・昇格・解雇していく。↓
つまり、日本人トップが都度、マネジメント・ジャッジメントするのではなく、ルールによってマネジメント・ジャッジメントしていくのである。海外法人の日本人トップは経営者としてのマネジメントをするべきであり、決してチームリーダーに成り下がってはいけない。↓
しかしながら、海外に赴任する多くの日本人がチームマネジメントの経験はあっても組織マネジメントの経験をしたことがない。結果、やり方が分からず、多くがマイクロマネジメントをして関係性を壊すか、放置マネジメントに行き着く。それゆえマネジメントがうまく機能しないのである。